logo

back DESIGN

KPIを設定してからUIデザインする

2015年02月03日

最近デザインで失敗してしまったことがあって、そのときの話。

それはぼくがあるUIの改修に取り組んでいたときに起こった。

起:「ある機能が完成したから、組み込んで」

ぼくに与えられた仕事は、もともと組み込む予定だったある機能のバックエンド側が完成したのでフロント側に組み込む(デザインする)、というものだった。フローのなかに組み込むので置き換える機能があったり前後の流れを変えることも含めて、色々考え始めた。

どういうものがユーザーに求められているのかを軸に、インタビューする前に考えを整理した。

承:ユーザーの使いやすさを求めてデザイン

その後何人かにユーザーインタビューをして、どういうものが求められているのかとかどう使っているのかなどだいたいの感触をつかんだら、インタビューでわかった事実をもとに導線設計を始めた。

なかなかいい感じかと思われたが、UIモックが完成したあとのユーザビリティテストでコケる。ここらへんはまぁ、一発でいい感じのものができるとは思っていなかったので予想通りといったところだった。そのあとの何度かのユーザビリティテストを経て、ようやく満足できるものができた

と、この段階ではそう思っていたし、社内の評価もそれなりだったと思う。

弊社ではUIの改善にもユーザーインタビューやユーザーテストを気軽にかけられるし、ユーザー中心設計的な発想でありたいデザイナーとしては冥利に尽きる非常にいい環境だよっていうことをこの場を借りて自慢したい

転:KPIを設定してみたところ…。

この段階でエンジニアに渡してもよかったのだけど、この改修を通じてなにかサービスの成長につながることがひとつでもあるべきだと思ったので、この段階になって初めて「どういう数値を確認できればこの施策は成功と言えるか」を見極めるためのKPIを設定してみることにした。

ところが、どれだけ考えてもサービス全体で成し遂げたいKPIに対してこの施策が影響するようなイメージが全然わかず、ぼくはユーザーが求める「ただストレスのないもの」をただバカみたいに作っていたことがようやくこの時点でわかった。

結:KPIの制限のなかで最も使いやすいUIを考える

結局ぼくは構造のほとんどを作りなおして、その分少しぼくの仕事が押してしまったのだけど、KPIをしっかり念頭において考えなおした新しいUIはそれまで考えていたものよりユーザーにとって有益なものに見え、よりサービスのためにもなるデザインに仕上がったように感じた(まだローンチしてないのでなんとも言えない)。

KPIを念頭におかずユーザビリティだけを考えて作ったとしても、一見そのデザインは正しいように見えるしなんの問題もなさそうに見えるのが怖いところ。実際ぼくがKPIを自分で設定しようとしなければそのままローンチしてしまっていただろうと思う。

デザインが与える影響に関しては、改悪させないところはもちろん改善するところまでデザイナーがしっかり責任を負うことを意識しておきたいと思った。


インハウスのデザイナーってやっぱりなにかを求められているからそこに居るわけで、アートではなくデザインを求められる現場ではこういった軸の考え方もある程度必要だなぁと思った。

ユーザーの使いやすさを求めることが悪いとか言いたいわけではなくて、サービスとして提供する以上、そのサービスの「持続可能性」という枠のなかで一番ユーザーにとって使いやすいデザインを考えることもひとつの正義なのだな。

以上ポエムでした。

おまけ:結局どんなKPIを設定したか

ぼくはこの施策に対して4つのKPIを設定しました。KPIについてそこまで深く知識がないので及ばないところもあるかもしれませんが。。。(具体的な内容は秘密)

この4つのKPIはそれぞれ補完し合っているのですが、これらを計測することによって以下の3点を判断できるように意識した。

  1. ちゃんとUIが機能しているか
  2. あるKPIが悪化していないか、現状維持できているか
  3. コアとなるKPIが改善されているか

これら3点を図れるようなもの。①はユーザーがインターフェースに迷わず利用できたかを図るためのもの、②は改修前と比べて現状維持できているか図るためのもの、③はこの施策によってきちんと利益を得られたか図るためのものとして設定した。

今後もこうやってKPIを意識しながらいいデザインを提供していきたい。

シェアしてね

top TOP
自己紹介
picture
KEISUKE TSUKAYOSHI

UX Strategist / UI Designer.

PORTFOLIO

copyrights(c) Keisuke Tsukayoshi.